先週 映画『怪物』を観てきました。
誰かの正義は みんなの正義ではないし、被害者と加害者の線引きも難しい。
目に見えるできごとはひとつでも どこから見るかによって違ったものになる。
親の立場、教師の立場、学校の立場、そして子どもの現実。
誰かが悪いわけでなく それぞれ一生けん命なのに(自分の価値観でね)
知らず知らずのうちに他者を傷つけていく。
弱い立場にみられがちな子どもが意外にふところ深く、許したり 思いやったりしている
んですよね。
ラストシーンがすばらしく 台風一過の青空の元
子どもたちが笑顔で走り回る姿は 見ていて救われた気持ちになりました。
もう一作『さがす』をアマゾンプライムで観ました。
おにぎりを万引きする情けない父親(佐藤二郎さん)と
謝りにくるしっかりものの中学生の娘(伊藤 蒼ちゃん)。
実際にあった事件をもとにしている…と思われる内容のサスペンス。
佐藤二郎さんも 不気味なサイコキラー役の清水尋也くんも演技派。
でも 伊藤 蒼ちゃんがとにかくかわいい。
西成の街を清水くんを追いかけて「こら まて~」と走る姿が
圧巻です。
遠くパトカーのサイレンの音が聞こえる中の
父娘の卓球ラリーのラストシーン。
父が何をしたか知った娘は「お父ちゃんが何者か知ってる」と告げます。
涙を流しながらも娘の強さをどこか感じて、悲壮感は不思議に感じないシーンでした。